雷鳥でぐったり

ギリギリセーフで、飛び乗った最終の雷鳥
かなり混んでいましたが、なんとか席をget
網棚に手荷物を2つ上げて、膝前に小さなスーツケース。
膝上には、虎のゲージ。ゲージの上に私のバック。
しばらくすると、前の席の人が、ぐぐっとシートを倒してきました。
雷鳥に乗ったことのある方はご存知でしょうが、かなりシート間が狭いつくりになっています。
シートが倒れると同時に、虎のゲージが私のお腹を圧迫。
かなり窮屈でしたが、いつものことなので我慢です。
乗ってから30分した頃、しばらくおとなしくしていた虎が、ゲージから出ようとくんくん鳴きだしました。
『まずい』こういうときは、ほっとくと、聞いたこともないようなでっかい声で吠えはじめるのです。
吠え始める前に、ゲージのドアを開けて、手を入れてあげます。
ほんの少し開いてるだけで、安心するみたいで、おとなしくなるのです。
いつもなら。そのはずでした。
なだめてもなだめても、キャンキャン言い出したので、お口をぎゅっとして叱りました。
そして、毛布でくるんで、暗くして、背中をとんとんして落ち着かせようとしました。
それでも、狭い狭いゲージの隙間から、すごい力で外に出ようとします。
出ようとしては、押し込め、出ようとしては押し込め・・・
その出ようとする力が半端ではありません。
なんか死に物狂いというか、必死すぎます。
『これは、一度通路に出よう』と思って、ゲージを持って立ち上がった瞬間、ようやく異変に気づきました。
虎は、すごく動悸が激しく、目は潤み、舌を出して、はぁはぁ苦しそうにしていました。
どうしよう。と思った時、近くの席で、『暑い。暑い。』と言ってる人が何人も居ることに気づきました。
服を脱いで、アセをかいている人も居ました。
確かに、暑かったのですが、私は、自分が背中にカイロを貼ってるせいだと思ってました。
あわてて、ゲージの中の毛布類を出して、プラスチックの部分が直接肌に触れるようにしてから、通路に涼みに行くと、そこにはすでに何人もの人が涼みに出てきました。
ちょうど、車掌さんが通りがかったので、『暑いんですけど…』と言ってみると、すでに同じ苦情がいっぱい出ていたようで、『今、暖房切りに来たのでしばらく辛抱してください』と言って、暖房を切り、車両間のドアを全開にしていかれました。
20分ほどして、席に戻ると、かなりマシになっていましたが、それでも、温度計を持っていたちびっこが、『まだ25度あるよ』と言っていました。
虎は動悸はおさまりましたが、ぐったりしたままだったので、私は、ゲージから出した毛布やおしっこシートの上にそのまま座ってました。
『ツライ』って信号送ってくれてたのに、お口ギュッてしてしまって、本当にごめんなさい。
しかも暑くて死にそうになってるのに、何重にも毛布でぐるぐるにしてしまって。。
実家に着いたとき、私は、ぐったりでしたが、なぜか虎は大大ハッスルで、家の中を走りまわってました。
ツカレタァ