女王様

先日、テニス教室から戻って、お昼ごはんの支度をしようとしたら、
バリバリバリ』というすごい音がしました。
小さなモーターが動いているような音。
携帯のバイブレーションなんて目じゃないくらいすごい音。
あたりを見回しましたが、音のもとがわかりません。
しばらくすると、また『バリバリバリ』と。
階段を上がって見ると、上りきったところのはめごろしの窓に大きな羽の生き物が居ました。
でした。
見たことのないような巨大な蜂です。
羽は鬼やんま(とんぼ)くらいあります。
あわてて階段を下り、虎吉を連れてキッチンに逃げ込みました。
どうしてよいかわからず、主人にメールしましたが、忙しいようで返事がありません。

仕方なく、市役所に電話してみました。

私『大きな蜂が居るんですけど、駆除してもらえるところを教えてください!』
市『どんなんですか?』
私『全長7〜8センチくらいの大きな蜂です』
市『スズメ蜂でも5センチくらいだよ。そんな大きくないやろ』
私『いえ。大きいんです。』
市『女王蜂かなぁ。巣はあるの?』
私『階段のとこに居るので、確認できません。』
市『何匹居るの?』
私『一匹です。』
市『巣があれば、便利屋さん紹介するんやけど、蜂一匹で便利屋さん呼んだら高くつくしなぁ。うちの人はおいでんの?』
私『居ません。』
市『蜂用のスプレーやったら3メートルくらい飛ぶし、それやってみたら?』
私『蜂が飛んできたら刺されますか?』
市『うむむ。そらわからんなぁ。』
私『どうにかして来ていただけませんか?怖くて怖くて。』
市『う〜ん。ほんとは、市役所は、そういうの行けないんや。どうすっかなぁ。』
私『なんとか頼みます!!』
市『住所は?』
私『○○町です』…我が家は、隣の市との境目にあるんです。
市『はぁ〜遠いなぁ。ちょっと相談するわ。』
チン と切られてしまいました。

ふと窓に目をやると、居ないので、恐る恐る階段を上って窓を確認していたら、足元でバリバリバリ〜という羽音!
うわぁぁぁぁぁぁと大声で叫んでキッチンに戻りました。
それから20分間、私は、キッチンに隠れながら、時々ドアを開けて階段方向を確認しました。
一段一段女王様が階段を下りて来ています。
その後、市役所からは連絡はないし、私は怖くてへなへなになりました。
とうとう女王様が一階に下りてきはったとき、ピンポーンと救いの神。
トラをキッチンに閉じ込めて、女王様を刺激しないように玄関に向かいました。
神様は、市役所の方でした。
お二人で、でっかい網と蜂用スプレーを手に。

『ほんとは、来れんのやけど、ちょうど隣の市に行く用できたから』とさっそく女王様のもとへ。
『わぁ。これはでっかいわ。』と言いながら、網をかけ、スプレーをたくさん吹き付けて退治してくれはりました。
『記念にとっておくか?』と聞かれましたが、丁重にお断りし、お持ち帰りしていただきました。

スズメ蜂自体初めて見たのですが、いきなり女王様に遭遇するとは…
ちなみに、足長蜂の巣が玄関の傍の植木にありますが、そちらは害がないので、冬がくるまでそっとしてあります。

蜂スプレー買っておかないと。