*[おてんき]爆弾低気圧

昨日、爆弾低気圧なるものが北陸地方を直撃しました。全国的に強風の吹いた一日だったそうですが、当地は特にひどかったようです。
朝、ややハンドルを取られながらひよこちゃんを保育園へ送ったのが運の尽き。やはりお休みさせるべきでした。
家に戻ると、ますます風は強まり、近くの畑に敷かれたばかりの寒冷紗が風でめくれ上がったかと思うと、次々とまるで龍のように空高く舞い上がりました。そして風にのって電線やら建物に巻きつきます。次から次へと。まるで竜巻を見ているよう。
しばらく外をみていると、見慣れたものが、物凄い勢いで遠くへ飛んで行きました。我が家の庭に設置してあるコンポストの蓋です。重しにしていたブロックごと飛んで行きました。
こうして一日中ものが飛び、電線はたくさんの吹き流しがついているような状態。我が家の庭木にもいっぱい寒冷紗が巻きついて風に煽られ折れそうな勢い。
ニュースで見ると、このあたりの既に瞬間最高風速20メートルを超えていました。
出張中の主人は電車の運休で出先で足止め。
ニュースでは、今後ますます風は強まるとのこと。早めの帰宅と外出の自粛を促しています。
保育園のひよこちゃんが気になります。
外にはまだたまに車が通っている状態だったので、悩んだ末、早退させてお迎えに行こうかと考え、お玄関のドアを開けた瞬間…
えらいことが起こりました。
突風が吹き、メギッ!バン!!
一瞬にしてドア崩壊。
ドアとともに吹き飛ばされそうになりましたが、必死にしがみつき踏ん張りました。突風がおさまってから、強風とたたかいながら、ブランブランになったドアを締めようと頑張りましたが、蝶番は一つを除いて外れてしまい、大きくヒビ割れた板切れが枠におさまることはなく…しばらくは、ノブを必死で引っ張って、再び風に煽られないようにするのが精一杯。
なんとか隙間はあるものの少しの間は耐えられそうな程度に締まったところで、何か結びつけるものを探しに部屋に戻りました。
はなちゃんは、ほっとかれたままで泣きじゃくっていました。虎吉さんは、強風で家の中のモノが散りまくって驚いて吠え続けていました。
何か結ぶもの。結ぶもの。
荷造り紐、見当たらない。リボンなんて意味ない。急いで着物の部屋に行き、帯紐を取ってきました。ドアノブにくくりつけましたが、くくりつける相手がありません。お洗濯干しの重しもこの嵐には石ころみたいなものです。仕方なく靴箱の開き戸にくくりつけました。
それでも隙間から風がビュービュー入ってきて、わなわなとドアが揺れます。同時に雨が降ってきて、どんどん吹き込んできます。
建築用のテープを取ってきて、隙間を全部塞ぎました。
蝶番を直せば、ドアを締めることがはできると思いましたが、次開けたら、たぶんドアは飛んで行ってしまうので、それはできなかったのです。
一段落して、はなちゃんを抱き上げ、虎吉さんを撫でてから、血の滲んで腫れてしまった手の甲に湿布を貼りました。
それからほどなく、主人から連絡を受けた義父が到着。
お勝手から入って貰い、しばらく雑談。雑談。雑談。
「おとうさん。ドアが…」と言うと、見てくれました。そして、早めにひよこちゃんを保育園にお迎えに行ってくれて、帰宅後、ちょうど風が落ち着いていたので、ドアを応急処置。落ち着いたといっても、強風ですから、私がドアを固定して、義父が蝶番を叩いたり、釘を打ったり。一番下の蝶番はもげていました。おかげでなんとか締まるようになり、鍵をかけ、また帯紐で縛っておきました。
主人は帰って来れないし、また何かあると赤ちゃんがいるので心配とのことで、義母が泊まってくれることになりました。
そして、義父とひよこちゃんでおばあちゃんのお迎えに出発。
外はまだ嵐。
1時間経っても戻りません。
携帯にも出ません。
ニュースでは、近くでトラックの横転や、怪我の情報が次々と入っています。瞬間最大風速も30メートル越えました。
心配でたまらなくなり、義姉にメール。仕事場は、1時間以上前に出たとのこと。
居ても立っても居られず、運転中で控えていた義父に電話してみると…
出ない。
待つしかないなぁと思っていると、かかってきました。
なんと、三人でごはんを食べに行ってたのです。
無事を確認できて安心したので、はなちゃんにもごはんをあげて到着を待ちました。
その後も一晩中凄まじい風の音をききながら過ごしました。
そして、朝5時過ぎ、ようやく風の音がゴーゴーからヒューヒューに変わりました。電線の吹き流しはまだ真横にたなびいていますから、それなりに風はあるのでしょうがヤマは越えたのかな。一晩経って、私は身体のあちこちが痛いです。足にもアザが出来ていました。これで病院に行けば、今回の天災の怪我人にカウントされるんだろうなぁ…
とにかく大変な一日でした。